龍結晶の地。噴煙が上がる空が覗く、洞窟にある火山地帯。壁際からあふれ出してくる溶岩は小さな滝の様にも見える。熱気の充満する開けた場所で、蒼き甲殻に身を包む火竜は、大きな翼を休め佇む。空が顔を出す斜面を滑り降り、その地に足を踏み入れたハンターは、視界の先で蒼き翼を休め佇む火竜の姿を目撃する。武器を手に走り出したハンターに向き合った蒼火竜は、現れた侵入者を鋭く睨み、咆哮を上げる!火山地帯に響き渡る咆哮は、噴煙の上がる空へと通り抜けてゆく。視界の先で放たれた咆哮を肌で感じながら、回り込む様に走り出したハンターに、詰め寄る様に近づいてきた蒼火竜は、傍らに立つハンターに向けて蒼く染まる尻尾を力強く振り回す!近づいてくる尻尾に対し、前転した身体は、勢いよく振り回された尻尾の下を潜り抜け、身体ごと回転させていた、蒼き頭部が振り戻ってくる姿に向けて、矛先を合わせる。だが、頭部に叩き付けられる寸前で、口から勢いよく吐き出した業火球の地面にぶつかる反動を利用した蒼火竜は、矛先をかわすと同時に地面を蹴り、跳躍した身体は宙を舞い、空中で蒼き翼を大きく羽ばたかせる。ハンターの目の前で地面にぶつかった業火球は爆発を起こし、地面を弾き飛ばす!直撃は逃れられたが、弾け飛ぶ爆発に巻き込まれ、地面を転がる。立ち上がった視界の先から、勢いよく飛びかかってくる鋭い爪が視界に映り込み、とっさに真横に転がる。鋭い爪は傍らを通り過ぎ、その勢いに熱風が防具の隙間を通り過ぎてゆく。反撃に転じようと振り返った目の前に迫る勢いづいた鋭い爪は、ハンター胴体を貫き、引き裂き飛ばす!考える間もなく空中へ投げ出された身体は、胴体に走る激しい痛みと共に勢いよく弾き飛ばされ、落ちた先の地面を転がる。痛みに耐えながら立ち上がろうとする身体に、異なる痛みがハンターを襲う!それは、蒼火竜の鋭い爪が持つ、火竜の毒だった。胴具を貫通して来た鋭い爪は、胴体に突き刺さり、爪先に着く毒を貰ってしまったのだ。傷の痛みと毒の痛みに蝕まれ、よろけながらも立ち上がったハンター。隙のない空中からの連続攻撃、空の王者以上の猛攻撃に、圧倒されてしまう。このままでは遅かれ早かれ倒されてしまう事は目に見えている。焦る気持ちを抱きながらも、空中で羽ばたく蒼火竜を視界に捕らえながらハンターは壁に向かって走り出す!追ってくる蒼火竜は、ハンターの背中目掛けて勢いよく飛びかかってくる!タイミングを見計らい、真横に転がって回避したハンターの傍らを通り過ぎた蒼火竜は、勢いを殺せず、その先にある壁にぶち当たり体勢を崩す。身体を翻したハンターは、その姿を目に、構えた武器を勢いよく叩きつける!武器の矛先は鋭い爪を叩き抜け、その衝撃によろけるが、すぐに体勢を立て直した蒼火竜は、傍らに立つハンターを見下ろし、怒りの咆哮を上げる!噴煙上がる空が覗く火山地帯。激しい咆哮を傍らで受け、身動きの取れたくなったハンターを、空中からの激しい猛攻撃が幾度となく襲い掛かる!
龍結晶の地。噴煙上がる大空が見渡せる開けた高所。溶岩の冷え固まった地面からは、あちこちから小さな結晶が連なり生え揃う。大空から降りてくる巨体は、巨大な翼を大きく広げ羽ばたき、ひし形の様な鱗に覆われた頭部と尻尾の下には沢山の黒々とした果実の様な鱗がぶら下がる。巨大な羽ばたきに、開けた高所を暴風が吹き抜け、降り立った巨大な脚は地面に生える結晶達を砕いてゆく。岩陰からそれを見ていたハンターは、武器を手に巨大な後ろ姿に向かい、走り出す!地面を駆ける脚具が、小さな結晶を砕いていく音を聴き、巨体の頭部がゆっくりと振り向く姿に、地面を転がり、懐に潜り込んだハンターは、巨体の視界に捕らわれる事なく、音の異変を感じ、周りを見渡す頭部を下から突き上げる様に、勢いよく矛先を叩き上げる!顎下に叩き上げられた矛先は、たわわに実る黒々とした果実の様な鱗を激しく揺らし、千切れた無数の果実はボトボトと音を立て地面へと落ちてくる。突然走る下顎の痛みに、後方へ跳躍した巨体は、着地し見下ろした視界に現れるハンターに向けて激しい咆哮を放つ!噴煙の空へ響き渡る程の激しい咆哮は、大地を揺らし、回避しようと走り出したハンターの脚を竦ませる。だが、それだけでは済まされ無かった。咆哮に竦むハンターの足元に散らばり落ちた、黒々と染まる爆鱗竜の鱗が、咆哮の衝撃を受け、一斉に赤々と発光し出す。次の瞬間、発光した鱗は爆発する様に一斉に弾け飛ぶ!いくつもの爆発を同時に受けたハンターは、その凄まじい衝撃に、宙を舞うと同時に全身が千切れる様な激しい痛みに襲われ、吹き飛んだ先の地面を転がる。爆発の範囲は狭いが、その一つ一つは凝縮された爆弾の様な破壊力を持ち、それを無数に受けたハンターは、全身がバラバラになる様な痛みに、歯を食いしばりながら、這い上がる様に立ち上がる。こんな凄まじい破壊力の爆弾は、何度も喰らえる様な物ではない。慎重に立ち回らなければ、一瞬にして命を奪われる事だろう。思わず息を呑んだハンターの視界の先で突進を始めた爆鱗竜が勢いよく突っ込んでくる!とっさに転がった傍らを通り過ぎた巨体は、大きな脚で力強く立ち止まると、尻尾を勢いよく振り上げ、後方で立ち上がったハンターの頭上で尻尾を震わせる。すると尻尾の下に付く黒々とした果実がハンター目掛けて落ちてくる。それを見たハンターは、さっき起った状況を思い出し、離れようと勢いよく駆け出していく!その直後、振り下ろされた尻尾は、落ちてゆく黒々とした無数の果実を叩き抜け、触れた果実は赤々と発光しその場で爆発すると同時に飛び散ってゆく!それよりも一歩早く動き出していたハンターは、寸前でかわした身体を翻し、視界に捕らえた頭部に矛先を振り切ろうとするが、振り向いた首元から落ちてくる黒々とした果実に、攻撃の手が止まる。その姿に巨体は、のけ反った身体を勢いよく叩きつけてくる!大振りな体当たりに対し、地面を転がった身体の上を巨体が勢いよく通り過ぎてゆく。だが、全身の振られた勢いに、黒々とした果実がまた降ってくる。大きな股下を潜り抜け、巨体の後方に出てくるハンター。攻撃しようにも落ちてくる無数の時限爆弾に手も足も出ない。何か別の方法を考えなくては…そう思い、もう一度爆鱗竜に向き直したハンターは、ある事に気が付く。前よりも、ぶら下がる果実が、明らかに少なくなっている。それは、無数に生える果実にも限りがある事を現していた。なら方法はただ一つ!後方に立つハンターに振り上げた尻尾から黒々とした果実を落としてゆく。それをかわしながら爆鱗竜に回り込む様に走り出したハンターは、側面に立ち止まり攻撃を誘う。その姿に巨体を大きくのけ反らせ、体当たりを放つ爆鱗竜は、大きく振られた身体に付く黒々とした果実を大量に落とす。大振りな攻撃を転がりながら易々とかわしたハンターは、顎下を横目で確認する。すると、始めはたわわに実っていた果実が、今は数えられるだけしかぶら下がっていない。今なら千切れ落ちてきたとしても、簡単にかわせる。ハンターは、この好機に、振り向く頭部を目掛けて武器の矛先を力強く振り下ろす!矛先は、巨大な頭部を激しく叩き付け、地面に叩き付けられた頭部は、結晶を砕き飛び散らせる!手ごたえを感じ、よろける姿に持ち直した武器を振り上げ、もう一撃を放つが、体勢を立て直そうと動く頭部をかすめ抜け、地面を叩きつける。ハンターは、持ち直した武器を手に、視界を戻した目の前に立つ爆鱗竜の姿を目にし、驚く。頭部は赤々と発光し、ほとんど千切れ落ちたはずの果実は、また、たわわに実り、その色を赤々と発光させている。目の前に佇むその恐ろしい姿に、危険を感じ、離れようと走り出すハンターに向けて、爆鱗竜の怒りの咆哮が響き渡る!噴煙立ち昇る大空を見渡せる開けた大地。激しい咆哮に立ち竦むハンターの頭上から、赤々と発光した果実が次々と千切れ落ちる!