新大陸での調査を進めるハンターは、今回特定された古龍の居場所へと向かう。降り立った大地から見上げる空は噴煙が上がり、その地にぽっかりと開く大穴からは、熱気が充満し、地の色を赤々と発光させる火山地帯が覗き込める。その地へと足を踏み入れていくハンターは、袋から出したクーラードリンクを飲みながら、溶岩が溶け出し赤々と発光する狭い通り道を下ってゆく。奥には溶岩の冷え固まった開けた場所、その奥には果てしなく続く溶岩の海がどこまでも広がっている。溶岩の冷え固まった地面に佇み、大きな翼を休ませる古龍は、赤い甲殻に身を包み、頭部を覆う様に生える立派な鬣は王の証である様に気高く生え揃う。その地に足を踏み入れたハンターの視界の先に、熱風で鬣をなびかせる気高き王の姿が映し出される。向き合う王の激しい咆哮は、果てしなく続く溶岩の海へと響き渡ってゆく。熱風の中、視界の先から放たれた開戦の合図に、武器を握り締め、走り出すハンターに向けて炎王龍は灼熱の炎を勢いよく吐き出す!炎王龍の頭部の高さまである、吐き出された炎は地面を走る様に勢いよくハンターに迫ってくる!とっさに真横に転がった身体の傍らを通り過ぎる炎に、まとわり付いた凄まじい熱気がハンターに押し寄せてくる。蒸し焼きにされてしまいそうな熱気に、逃げる様に走り出したハンターを灼熱の炎が追いかけてくる!横目で見た視界に立つ炎王龍を見て、その状況を理解する。吐き出された炎は今も放出され続け、放出している頭部は、ハンターの逃げる方角に合わせて向きを変えてきているのだ。もし立ち止まろう物なら、その身体は一瞬にして跡形もなく燃え尽きてしまうだろう。だが、このまま走り続けたとしても、追いつかれ、燃やされてしまうのは時間の問題だ。走りながら考えるハンターは、ある事に気が付き、一つの考えが頭に浮かぶ。それは危険な賭けになるが、やらなければいずれ燃やされてしまう。額に汗をにじませながら覚悟を決めたハンターは、炎王龍に回り込む様に全力で走り出す!直線的に逃げるのをやめた分、炎の迫る速度は速くなる。迫ってくる炎に恐怖を感じながらを駆けてゆくハンターは炎王龍の傍らまで辿り着く。だが、振り向かれる頭部の方が一歩早い。このままでは辿り着く前に全身を焼かれてしまう。一か八か地面を力強く蹴ったハンターは身体ごと炎王龍に向かい飛び込んでゆく!それは、振り向かれる頭部を間一髪でかわし、懐に潜り込んだハンターのすぐ後ろの地面を、灼熱の炎が勢いよく焼いてゆく。ハンターの考えは放出口より後ろに回り込めれば炎をかわす事が出来るというものだった。一か八かの賭けだったが何とか成功する事が出来たハンターは、すかさず立ち上がり、見上げた視界に映る巨大な胴体に武器の矛先を力強く叩き上げる!勢いよく突き上げる様に下から叩き上げられた胴体は、悲鳴を上げる様によろめく。その姿に武器の持ち手に力を込め、もう一度勢いよく矛先を叩き上げる!だがそれは、駆け出し始めた後ろ脚を叩き抜け、空を切る。駆け抜けた炎王龍は振り返る視界の先に立つハンターに勢いよく飛び掛かる!向き直していたハンターは武器を腰に掛け、正面から迫ってくる姿に対し、真横に飛び込む様に回避する。その傍らに勢いよく飛び込んできた炎王龍は、力強い前脚で地面を砕き止まる。地面を砕かれた衝撃で、弾け飛んでくる岩石の欠片をかわしながら身体を翻したハンターは、傍らに見える隙の出来た胴体に向けて勢いよく矛先を叩き上げる!胴体にぶち当たる感覚に手ごたえを感じたハンターは、武器を持ち直し、もう一撃を放とうとするが、妙な違和感に捕らわれる。熱気の急激に強まる感覚に、戻し見た視界に映る炎王龍の姿に、思わず息を吞む。それは目の前に佇む炎王龍の全身が炎に包まれ、火だるまの様に燃え上がっているのだ。近くにいるだけで燃えて尽きてしまいそうな凄まじい熱気に、思わず距離を取ってしまったハンターを、視界の傍らで見つけた炎王龍は振り向き、見下ろす。溶岩の冷え固まった地面が広がる開けた陸地。周りには溶岩の海がどこまでも続く風景の中、全身に炎の鎧を身に付けた炎王龍の視界に捕らえてしまったハンターを、火力を更に高めた灼熱の炎が容赦なく襲い掛かる!
第3期団から寄せられた情報により調査を進めていた古龍の居場所が遂に特定された。翼竜に摑まり、この地へと降り立ったハンターは、様々な骨が散らばる開けた通り道を抜け、奥地へと進んでいく。酸の泉が自然に作られる開けた場所を抜け、腐れかけた台地の根を力強く搔き分けた先にある開けた場所へと辿り着く。そこには、様々な骨が所狭しと敷き詰められ、その中央には様々な骨が高々と積み重なった屍の山が聳え立っていた。足を踏み入れるハンターに、ギルオスの群れが騒ぎ出す。侵入者を取り囲んだ群れは、次々と飛び掛かっていく。攻撃をかわしながら、いつもより気性の荒い群れをよく見ると瘴気状態に陥っている。下手に攻撃を受け続ければ自分も瘴気状態に陥ってしまう。倒してしまうのが無難だ。そう思った時だった。周りの瘴気が急激に吸い上げられる様に聳え立つ屍の山へと集められてゆく。すると周りを取り囲む群れが急に苦しみ始め、やがて動かなくなる。まるで瘴気を吸い取られてミイラになってしまった様に…。次の瞬間、その屍の山はバラバラと音を立て、立ち上がっていく。その姿を見上げながら呆然と立ち尽くすハンターの視界に、その全貌が映し出される。表面は爛れた皮膚の様な皮に覆われ、そこからは二層に分かれた顎を覗かせ、穴の開いた翼を大きく広げる。死しても尚、生き続ける不死の怪物を思わせる様な悍ましい姿を見上げるハンターに、気付いた屍套龍は見下ろした先にいるハンターに向けて激しい咆哮を放つ!谷へと響き渡っていく程の激しい咆哮に、敷き詰められた骨達は揺れ重なり悲鳴を上げる。その咆哮をまともに受けたハンターは、鳴り響く声に意識が薄れる。叫ぶのを止め、ゆっくりと振り戻ってきた頭部は、ハンターに向き直す。ようやく薄っすらと戻ってきた意識、視界に映し出されたのは、目の前まで迫った屍套龍の二層に分かれる大顎だった!噛み砕く様に突如視界に現れた大顎に、考える間もなく嚙み飛ばされた身体は、防具を貫通してきた二層の大顎に、その身を貫かれ、激しい痛みと共に宙を舞い、落ちた先の地面で敷き詰められた骨を散らばらせながら転がってゆく。嚙み傷から流れ出る血を押さえながら立ち上がる視界の傍らに立つ巨体は、長く巨大な尻尾をハンターに向けて振り下ろす!痛みに耐えながらも、懐に向かって飛び込む様に跳躍した身体は、振り下ろされた尻尾と後ろ脚の間を潜り抜け、立ち上がった視界に佇む巨大な胴体に、構えた武器を力強く叩き上げる!だがそれは、爛れる様な皮に阻まれ、鈍い音を立て、止まる。懐からくる衝撃に、後方に跳躍した巨体は、地面に着地すると同時に前のめりに噛み付いてくる!倒れ込む様に迫る大顎に、とっさに転がった身体は、大顎は回避できたが前脚の目の前で止まってしまい、そのまま激突される様に前脚に弾き出される。巨体の範囲の広い攻撃に苦戦しながら、立ち上がった視界に屍套龍の口から勢いよく吐き出されてゆく圧縮された瘴気が襲い掛かる!為す術も無く押し流されてゆく身体は、骨の敷き詰められた地面を勢いよく転がった先で止まる。地面に手をつき、立ち上がろうとする身体を異変が襲う!全身に浴びせられた瘴気に体力が急激に奪われる。瘴気の谷。骨が敷き詰められた開けた奥地。身体を瘴気に蝕まれ、痛みに耐えながら立ち上がる視界に、周りの瘴気を勢いよく吸い上げていく屍套龍の姿が映し出される。