【モンハンワールド】ブログ小説⑦

火竜リオレウス#16

古代樹の森。そびえ立つ巨木の高所、大空が見渡せる開けた陸地を寝床にする火竜は、赤い甲殻で身を包み、翼を広げ、大空を羽ばたくその姿は、【空の王者】とも呼ばれ、飛竜の代表的な存在とも言えるモンスターだ。巨木の高所へと向かうハンターは、大きな木の根が絡み合って出来た、高所へと続く斜面を登って行く。登り切った先で、ゆっくりと歩く空の王者と目が合ってしまう。見つめ合う両者、一瞬の静寂の後、火竜の咆哮が古代樹の森に響き渡る!開戦の合図だ!咆哮した火竜は、その翼を大きく広げ、羽ばたかせながら、ゆっくりと空に舞い上がる。その姿を視界に捕らえながら、武器を構え、回り込む様に走り出したハンターに向かって、火竜は薙ぎ払う様に前方広範囲に炎を吐き出す!突然の視界に入ってきた炎に慌てて体制を変え、寸前でかわしたハンターに生まれた一瞬の隙を、空の王者は見逃さなかった!目の前に吐かれた炎の奥から急激に迫ってくる大きな影は、炎を突き破り、鋭く尖った爪が目の前に現れる!ハンターは考える間もなく、かぎ爪の餌食となる!その鋭く尖った爪は身体を貫き飛ばし、後方に吹き飛ばされる!とっさに受け身を取り、立ち上がるハンターの身体を爪の毒が蝕む!その姿を静かに見つめる鋭い瞳。始まって間もない闘いの中、空中からの隙のない連続攻撃に、圧倒されるハンターの額に汗がにじむ。気を取り直し、走り出したハンターに、翼を大きく羽ばたかせ、息を吸う火竜の口から燃え盛る炎が顔を覗かせる。次の瞬間、勢いよく吐き出された業火球は、一直線にハンターに向かい飛んで行く!その直線的な攻撃に身体の向きを変え、火球をすり抜けるようにかわし、回り込む様に走り出したハンターの後方で、燃え盛る火球は地面に激しくぶつかる!その衝撃に地面の砕け散った岩と同時に火花が周りに飛び散ってゆく。視界をさえぎる大量の火花をかわしながら走るハンターの視界に、空中に飛ぶ鋭い爪を持つ脚が姿を現す。その脚に向かいハンターは、渾身の一撃を放つ!その凄まじい衝撃に耐え切れず、体勢を崩した空の王者は、落下し、地面に激しく叩き付けられる!横倒れになった巨体の傍らを通り過ぎ、頭部に狙いを付けたハンターは、手にした武器を一気に振り下ろす!叩きつけられた衝撃に耐え、立ち上がる火竜は、怒りの咆哮を上げる!それよりも速く距離を取って走り出していたハンターに、怒りの業火球が勢いよく吐き出される!古代樹の豊かな自然が広がる森の高所で、生死を賭けたハンターの激しい死闘が幕を開ける

角竜ディアブロス#17

荒地の砂漠。いくつかの大きな穴が開き、外の光が差し込める下層に広がる砂地帯。その地をゆっくりと歩き回る二本の大きな角を持つ角竜は、大きな身体を持ち全身を乾燥した硬い甲殻が覆う。その様子を草むらに身を潜め待ち伏せていたハンターの傍らを、大きな脚は音を立て通り過ぎてゆく。その後ろ向きになった姿に、勢いよく草むらから飛び出したハンターは、大きな股の下を潜り抜け、見えてきた顎を目掛けて、武器の矛先を叩きつける!その突然の衝撃に大きな両脚は後方に跳躍する。地面に着地すると同時に目の前に現れた侵入者に凄まじい咆哮を上げる!ハンターは間合いを取る為、走り出すが、広範囲に放たれる高鳴り声に逃げられるはずもない。怯むハンターを横目に回り込む様に歩き出した角竜は、止まると同時に方向転換すると、ハンター目掛けて、立派な二本の角を突き上げる様に突進する!その突き上げをまともに喰らい、ハンターの身体は全身の痛みと共に宙を舞い、砂地に落下する!地面とぶつかる衝撃に砂が空中に舞い上がる。身体の体勢が不安定なまま落下したハンターは、受け身を取ることが出来ず、ぶつかる衝撃をまともに受け、痛みに耐えながらゆっくりと起き上がる。だが、起き上がったハンターの視界に、角竜の姿が見当たらない!次の瞬間、砂地の地面が地響きを立て盛り上がりながら、ハンターに向かって猛突進を始め、ハンターの手前で、砂の中から二本の大きな角が、勢いよく飛び出してきた!その大きな角に、とっさに跳躍した身体を寝そべるように回避したハンターは間一髪で、その攻撃を逃れる。再び立ち上がり、角が飛び出して来た方角を横目で確認すると、方向転換した角竜がこちらに向かって猛突進を始める姿が目に入ってきた!まだ距離はあるが、走ったとしてもハンターの脚では、いずれ追いつかれてしまう!周りを見渡すと近くに巨大な岩があった。イチかバチかで走り出したハンターは巨大な岩を目指す!だが、両者の距離はどんどん縮まってゆく!巨大な岩を目の前に、大きな角がハンターの背後まで迫る!次の瞬間、角が触れる寸前で砂に飛び込む様に回避したハンターの傍らで、速度を制御できない程勢いづいた大きな角は、目の前の巨大な岩に激しい音を立て、勢いよく突き刺さる!立ち上がったハンターの傍らで、刺さった角を必死抜こうと、力強くもがく角竜の姿があった。それを視界に、武器を手に、傍らで、もがく立派な角に向けて、ハンターは、渾身の一撃を放つ!刺さった角は、傍らで放たれた凄まじい衝撃に、勢いよく吹き飛んでいく!この好機に、もう一本にも狙いを付けるハンターだったが、角竜の、角を引き抜こうとする必死の身動きに耐え切れず、巨大な岩は大きな音を立てながら崩壊する。角を一本折られた角竜の瞳は、目の前にいる侵入者をジロりと見下ろす。武器を持ち直し、傍らの巨体を見上げるハンターに、角竜は、怒りの高鳴り声を上げる!傍らで放たれた激しい咆哮に、又しても捕まってしまったハンターは、怯む視界に、砂の地面に勢いよく潜っていく角竜の姿を目撃してしまう。荒地の下層に広がる開けた砂地で、地面の下から侵入者を狙う、角竜の猛反撃が始まろうとしていた!

【モンハンワールド】ブログ小説⑥

風漂竜レイギエナ#14

珊瑚の並木が揺れる高所。美しい翼を持つ飛竜は、その翼を大きく広げ、身体に付く氷の結晶を散りばめながら、頂きから急降下していく。砂粒の様に細かい珊瑚の欠片が堆積する斜面。美しい翼を大きく広げ、ゆっくりと降りてきた風漂竜を、物影で待ち伏せていたハンターは、武器を手に、走り出す!斜面を滑り加速したハンターは、地面を蹴り、勢いよく跳躍する!空中で丸めた身体を軸に高速回転を始めた武器の矛先は、風漂竜の背中目掛けて連撃を放つ!突然の背中に走る衝撃に、慌てて飛び上がる風漂竜の背中に摑まるハンターは、飛び上がった背中にナイフを突き立てる!その痛みに振り落とそうと、もがく身体は珊瑚の壁に激しくぶつかり、珊瑚が大きな音を立て、崩れていく。その衝撃に振り落とされそうになりながらも、必死に耐え、刃物を背中に突き立てていく。幾度となく突き立てられる刃物に、背中の痛みは激痛に変わる!その痛みに体勢を崩し、地面に叩き付けられる風漂竜の傍らで、受け身を取り、走り出したハンターは、もがく頭部を目掛け、渾身の一撃を放つ!その凄まじい衝撃に、弱点の頭部を激痛が襲う!だが、ハンターは、この好機を逃さない!幾度となく繰り返される重い一撃に、ボロボロになりながらも、立ち上がった風漂竜は怒りの咆哮を上げる!その高鳴り声に怯むハンターを目の前に、風漂竜の身体は更なる冷気を帯び、やがて、その身体から生える氷の結晶は更に大きくなり、周りを取り巻く空気は凍えてゆく。ハンターは、その光景を前に、身体は凍え、吐く息は白く染まる。だが、額からは汗をにじませる。武器を握り締め、回り込む様に走り出したハンターを、鋭い眼光は逃さない!勢いよく地面を蹴り、宙返りした身体の回転で加速し、叩きつけられた長い尻尾は、ハンターの身体を力強く弾き飛ばす!その衝撃に耐え、立ち上がるハンターの身体を急激な寒さが襲う!その異変に自身の身体に目を向けると、身に付けている防具は氷の結晶が大量にこびり付き、冷気を放っていた。先ほど受けた風漂竜の凍てつく尻尾の一撃が、防具を一瞬で冷え固まらせた為だった。視線を戻すと、そこには空中に飛び上がり、大きく美しい翼を広げ、羽ばたく風漂竜の姿があった。次の瞬間、大きく羽ばたいた風漂竜から凍てつく氷の結晶が、ハンター目掛けて一斉に飛んでくる!回避行動を取ろうとするが、冷え切った防具に体温を急激に奪われたハンターは身体が思うように動かない!珊瑚が連なる斜面の高所で、風漂竜の凍てつく冷気が容赦なく襲い掛かる!

惨爪竜オドガロン#15

瘴気漂う奈落の底。獲物を求め彷徨う地獄の番犬は、薄暗い開けた場所を抜け、瘴気漂う中層部へと登って行く。その姿は返り血を浴びた様に全身を真っ赤に染め、大きく裂けた口から鋭く尖った牙が不規則に並び、脚から生える鋭く研ぎ澄まされた爪は二層に分かれ、標的にした者を一瞬で引き裂いてしまう。瘴気が支配する開けた通り道、無数の骨が散らばる場所に顔を出した地獄の番犬に先客のギルオス達が騒ぎ出す。そんな事はお構いなしの惨爪竜は、堂々とした態度で歩みを進める。その後ろ姿を目に武器を手に、走り出したハンター。後ろから近づいてくる聴き慣れない物音に振り向く血塗られた様に赤い頭部に渾身の一撃が放たれる!その衝撃に耐え、後方に力強く跳躍した惨爪竜に地面を詰めつくす様々な骨が音を立て飛び散ってゆく。地面に着地すると同時に鋭い眼光はハンターに向けられる。部外者に対し咆哮を上げた惨爪竜は、勢いよく駆け出すと素早い動きで一気に駆け寄り、その二層に分かれた鋭い爪で力強く引き裂く!ハンターはとっさに回避しようとするが、それよりも速く放たれた一撃はハンターの身体を激しく切り裂く!二層に分かれた鋭い爪に、切り刻まれる様な感覚と激しい痛みに襲われながら、後方に吹き飛ばされる!その衝撃に耐え、片膝を付きながら受け身を取るハンターの身体を異変が襲う!引き裂かれた傷口から流れ出す血が止まらないのだ。それを視界に駆け寄って来た惨爪竜は、鋭い爪で切り裂いてくる!その攻撃を何とか、かわすが大きく動いた身体から大量の血が噴き出す!その激痛に耐えながら、身体を翻したハンターは狙いを付け、頭部に武器の矛先を叩きつける!その衝撃に耐え切れず血塗られた様に赤く染まる頭部は、堆積した屍を飛び散らせながら、地面に横倒れる!すると、離れて威嚇していた群れが、横倒れになる地獄の番犬目掛けて勢いよく駆け寄り、一斉に襲い掛かる!惨爪竜と敵対関係にある彼らも、縄張りから邪魔者を排除したいのだ。その麻痺毒を持つ一斉攻撃に、惨爪竜の身体を麻痺毒が蝕んでいく。やがて麻痺毒は全身を廻り、惨爪竜は麻痺で身動きが取れなくなる。ハンターは身体に負傷を負いながらも、この好機に惨爪竜の頭部目掛けて渾身の一撃を放つ!引き裂かれた深い傷から大量の血を流しながらも、ハンターは攻撃の手を緩めない!全身の痺れが無くなるも、幾度となく繰り返された攻撃に、ふらつきながらも立ち上がった惨爪竜は怒りの咆哮を上げる!その咆哮に群れは足早に距離を取り、また威嚇を始める。大量に流れ出た血に体力を奪われてしまったハンターは動くことが出来ず、咆哮をまともに受け、大きく怯む。鋭い眼光は、その姿に狙いを付け、勢いよく飛びかかる!瘴気が漂い、屍で埋め尽くされた開けた通り道で、深い傷を負ったハンターの身体を瘴気が蝕む中、地獄の番犬の勢いづいた鋭い爪が襲い掛かる!

【モンハンワールド】ブログ小説⑤

痺賊竜ドスギルオス#12

瘴気の谷。瘴気に包まれる通り道には、大小様々な骨が、そこら中に散らばり、まるで死に場所を求め、集まったモンスター達の墓場の様だ。その瘴気が立ち込める中、群れを引き連れるモンスターの親玉は、少ない餌を求め徘徊する。その抵抗のない身体を、瘴気に蝕まれながらも、ハンターは、奥へと進んで行く。…しばらく進むと目の前に立ち込める瘴気の向こう側にギルオスの影が見えてきた。その影は、周りに見える影よりも一回り以上大きい。間違いない、ドスギルオスだ!その大きな影は、こちらに向かって、ゆっくりと進んできている。物影に隠れようと周りを見渡すが、身を隠す場所が見当たらない。このままでは群れと鉢合わせになってしまう。ならば方法はただ一つ!ハンターは、武器を握り締め、目の前の瘴気に向かって、勢いよく走り出す!身体を蝕まれながらも、瘴気の中を進んで行く。抜け出た先で黒く大きな頭が顔を出す!突然姿を見せたハンターに、周りの群れが騒ぎ出す、それよりも速く放たれた渾身の一撃は、黒く大きな頭に襲い掛かる!その凄まじい衝撃に痺賊竜は地面に激しく叩き付けられる!もがく痺賊竜に、周りの群れがハンターを取り囲むが、攻撃の手を緩めない!次々と襲い掛かってくるギルオス達をかわしながら、その頭部に重い一撃を浴びせていく!凄まじい衝撃に耐えながら、何とか起き上がった痺賊竜は、怒り、激しく威嚇する!武器を手に、群れの攻撃をかわしながら、回り込もうと動き始めたハンターに、狙いを付け、液の滴る大きく鋭い牙が、勢いよく襲い掛かる!その攻撃をかわそうと、回避行動に入るが、群れに阻まれてしまう。次の瞬間、勢いづいた大きく鋭い牙がハンターの身体を貫く!その凄まじい衝撃に後方に吹き飛ばされる。倒れたハンターは立ち上がろうとするが、全身が動かない!それも、そのはずだ。痺賊竜の牙を滴る、その液は、強力な麻痺毒!その鋭い牙をまともに受け、滴る液は、その傷口から体内をめぐり、全身を麻痺させる!痺賊竜は群れと共に、動く事が出来ないハンターを取り囲み、一斉に襲い掛かる!瘴気漂う屍の地。絶体絶命の中、痺賊竜達の猛反撃が始まる!

骨鎚竜ラドバルキン#13

瘴気に包まれる谷の上層部。色々な種類の屍が所狭しと散らばる開けた場所。甲虫カンタロスが骨の上をカサカサと音を立て歩き回る。上層部には、そういった開けた陸地が多い。そのエリアどうしを結ぶ大きな通路を、身体を丸め、転がりながら移動してくる巨大なモンスターは、開けた場所に降りてくると、身体に付く無数の骨をまき散らしながら、もの凄い音と地響きを立て、豪快に止まる。その衝撃に地面に散らばる無数の骨もあちこちに吹き飛ばされてゆく。ゆっくりと持ち上げられる大きな顎、全身を包む色々な種類の骨の数々は、硬く、自身の身を守る。その後ろ姿を視界に捕らえ、走り出したハンターは、斜面の多い、この地形を利用し、坂を滑り降りていく。武器を構え、滑り降りていく両脚に力を入れたハンターは、勢いよく跳躍した身体を丸め、空中で回転を始めた身体と外側の武器は速度が増してゆく。次の瞬間、高速回転する武器の矛先が、巨体の骨と激しくぶつかる!衝撃を受けた骨は、尻尾の先から胴体にかけて次々と砕かれてゆく!折れた骨がバラバラと音を立て地面に落ちていく光景を横目に、ハンターは着地すると同時に受け身を取り、斜面を駆け上がっていく。身体に付く骨の折れていく感覚にゆっくりと振り向く骨鎚竜の視界に、斜面を滑り降りてくるハンターの姿が映る。咆哮しようとする骨鎚竜よりも早く、跳躍し、空中で高速回転する武器の矛先は、骨鎚竜の頭部に激しい衝撃を与える!その衝撃に怯む巨体を容赦なく連撃が襲う!頭部から胴体にかけて放たれた連撃は、巨体に付く様々な骨を次々と砕き、骨鎚竜を包んでいた骨の半分近くが砕かれ、むき出しになった部分も、ちらほら顔を出す。怯む巨体の傍らで、たま受け身を取ったハンターは、むき出しになった黒い身体の一部に矛先を向け、一撃を放つ!普段は骨で覆っている部位でも、身体がむき出しになる今なら、確実にダメージを与えることが出来る!むき出しになった身体に衝撃が走り、一瞬怯むも、体勢を立て直した骨鎚竜は怒りの咆哮を上げる!その咆哮を傍らで受け、怯むハンターを横目に、骨鎚竜は屍の地面に潜りながら粘着質の身体をグルグルとかき回し始める。咆哮を受け、少しずつ意識を取り戻していくハンターの視界に、屍の地面から這い上がってくる骨鎚竜の姿が映る。這い上がって来た巨体には、頭から尻尾の先までびっしりと様々な骨が生え揃う。苦労して砕いてきた骨や、むき出しになった身体も包み込まれ、振り出しに戻されてしまう。武器を握り締め、走り出したハンターに狙いを付け、骨鎚竜は身体を丸め、勢いよく転がりだす!瘴気漂う谷の上層部。屍の散らばる開けた大地で、再び睨み合った両者は激しくぶつかり合う!

【モンハンワールド】ブログ小説④

雌火竜リオレイア#9

荒地からの乾いた風が吹き向け、木々が生い茂る小さな森。やがて、日の光が差し込む木々の上空から黒い影が降りてくる。翼を大きく羽ばたかせ降り立った、そのモンスターは、全身を緑色の甲殻が覆い、尻尾から生える棘は鋭く尖る。歩き出した火竜を、茂みから見ていたハンターは、武器を手に、後ろ姿に変わる火竜に向かって走り出す!その物音に気付き、振り返る緑色の頭部に渾身の一撃が放たれる!その矛先は、頭部をかすめ地面にぶつかる!直撃は待逃れるも、火竜は頭部への衝撃に一瞬怯む。ハンターは、武器をしまうと間合いを取り始める。体勢を立て直した雌火竜の視界にハンターが映る。次の瞬間、咆哮が小さな森を駆け巡り小動物たちが一斉に逃げて行く!しっかり間合いを取っていたハンターは、雌火竜に回り込む様に走り出す!それに狙いを付け、勢いよく突進を始める雌火竜に、徐々に間合いが詰められていく。突進してきた身体を寸前でかわしたハンターは、傍らに見える頭部に、もう一度矛先を当てる!とっさの一撃だけに威力は低いものの、先ほどのダメージが頭部に残っていた雌火竜は、その一撃で横倒れになる。もがく火竜の傍らで、頭部に狙いを付け、渾身の一撃が放たれる!幾度となく襲い掛かる衝撃に耐えながら、体勢を立て直した雌火竜は、怒りの咆哮を上げる!その咆哮をまともに受け、怯むハンターに狙いを付けた雌火竜は、体制を低く構えると一気に宙返りする。空中に宙返りしていく勢いづいた尻尾と鋭く尖った棘は、ハンターの身体を激しく貫く!その凄まじい衝撃にハンターは空中に投げ出され、落下し地面とぶつかる!雌火竜は宙返りを終えると翼を羽ばたき、ゆっくりと着地する。凄まじい激痛に全身が襲われながらも、必死の思いで体勢を立て直そうとする身体を毒がむしばむ!狙いを付けた雌火竜の大きく開いた口から、燃え盛る業火球が放たれる!荒地の小さな森で、瀕死の重傷に、身体を毒にむしばまれ、放たれた業火球がハンターに襲い掛かる!絶体絶命の中で、勝利をつかみ取る事が出来るのか!?

眩鳥ツィツィヤック#10

陸珊瑚が連なる並木道。そこを足早に移動する鳥竜は、前脚と後ろ脚に生える爪が鋭く尖り、頭部には発光器官を持ち光を放つ。ハンターも痕跡を集めながら、珊瑚の揺れる並木道を進んで行く。しばらく行くと藍色の尻尾が視界に入ってきた。眩鳥は周りも気にせず、自分の縄張りを示す為、珊瑚の古木に傷を付けている。それを確認したハンターは、武器を手に、走り出す!眩鳥の傍らを通り過ぎ、頭に狙いを付け、それを一気に振り下ろす!いきなり頭部に走る、凄まじい衝撃に、横倒れになり、もがく頭部を目掛けて渾身の一撃が放たれる!繰り返し放たれる衝撃に耐えながら、立ち上がる眩鳥は、怒り、激しく威嚇する!眩鳥を視界に捕らえながら、回り込む様に走り出したハンターに、横目で狙いを付けていた眩鳥は、背後まで移動してきたのを見計らって、力強い後ろ蹴りをお見舞いする!放たれた後ろ蹴りは、ハンターの胴体に当たり、鋭い爪が、その身を引き裂き、後方に強く突き飛ばす!何とか受け身を取り、ゆっくりと起き上がったハンターの視界に、頭部の発光膜を大きく広げる眩鳥の姿が目に映る。次の瞬間、扇状広範囲に広がった閃光が、ハンターを襲う!その閃光をまともに浴びたハンターは、視界を奪われてしまう!大きく怯む、その姿に勢いよく跳躍した眩鳥が飛びかかる!珊瑚が芽吹く桃色の並木道で、視界を奪われたハンターを、勢いづいた鋭い爪が襲い掛かる!

浮空竜パオウルムー#11

陸珊瑚の台地。その地で暮らす浮空竜は、首元に浮袋を持ち、身体が桃色の毛で覆われ、大空をはばたくその姿は台地の風景に溶け込む。珊瑚の台地に降り立ったハンターは珊瑚が砂粒になる通り道で、浮空竜の痕跡を見つける。だが、その痕跡は途切れてしまう。それは、奴が上空を移動するためだった。行動範囲も広い為、中々見つける事が難しい。…しばらく探し回ると、イソギンチャクの大木が見えてきた。その周りを取り囲むように小型の翼竜ラフィノスが群れる。ここも外れか…そう思いながら、この場を立ち去ろうとしたハンターの視界に、ラフィノスの群れの間から、見え隠れする巨大なラフィノスが映る。いや、違う!あれは、ラフィノスではない!もう一度目を凝らし確認すると、それは、探していた浮空竜だった!手早く、スリンガーに閃光弾を詰めると、それに向けて発射する!放たれた弾は、着弾すると同時に大木を中心として大空に閃光が走る!その激しい閃光に、コントロールを失った浮空竜は、ラフィノスの群れと共に地面に叩き付けられる!浮空竜を視界に捕らえながら、武器を手に、走り出したハンターは、もがくラフィノス達を、かいくぐり、その頭部に渾身の一撃を放つ!凄まじい衝撃に、もがく浮空竜を、また重い一撃が襲う!突然の度重なる奇襲に、何とか体勢を立て直した浮空竜は、怒りの咆哮を上げる!その咆哮を受け怯むハンターに、大きく息を吸い、走り出した浮空竜の身体に接触したハンターは、後方に吹き飛ばされる!その衝撃に耐え、受け身を取り、立ち上がるハンターの視界に、また大きく息を吸う浮空竜の姿が映る。首元の浮袋は大きく膨れ上がり、宙に浮き上がる浮空竜は、ハンターに狙いを付け、圧縮した空気玉を放つ!ハンターは、その空気玉を寸前でかわすも、空気玉を取り巻く風圧に、足元を取られてしまう。その隙を狙い、更に上空に飛び上がった浮空竜は、真っ直ぐに急降下しハンターの頭上に落ちてくる!次の瞬間、凄まじい衝撃がハンターを襲い、全身の激しい痛みと共に凄まじい勢いで吹き飛ばされてしまう!イソギンチャクの大木が育ち、珊瑚が揺れる通り道。倒れ、うずくまるハンターを視界に捕らえながら、浮空竜は、ゆっくりと浮上する。

【モンハンワールド】ブログ小説③

蛮顎竜アンジャナフ#7

古代樹の森。木々が立ち並ぶ開けた場所、空を見上げると太陽の光が、やさしく降り注ぐ。その場所を地響きを立てながら移動する巨大なモンスターは、その大きな口から、綺麗に生え揃った鋭い牙を覗かせ、巨体を支える大きな脚は、強靭で硬い甲殻に覆われ、巨大な尻尾は長く、力強い。その巨大な生物を見上げながら機会をうかがっていたハンターは、草むらから飛び出し、武器を手に、巨大な後ろ姿に向かって走り出す!近づくにつれ、その巨大さは、更に大きくなってゆく。次の瞬間、ハンターの渾身の一撃が放たれる!放たれた一撃は、鈍い音を立て、急ぎ武器をしまうハンターは、巨体から距離を取る。先ほど、ハンターの放った一撃は、強靭な後ろ脚に当たり、蛮顎竜びくともしていない。一番頑丈な部位に何故、攻撃を仕掛けたのか?理由は簡単だった。あまりの巨大さに、届くところが、そこしか無かったのだ。走り出したハンターは後ろを振り返りながら蛮顎竜を確認する。脚に何か当たった事に気付く巨体は、ゆっくりと振り返る。視界にハンターを捕らえると、威嚇し、咆哮する!それを確認して、更に距離を離して行く。蛮顎竜は離れて行く邪魔者に狙いを付け、背びれを立て、大きく口を開くと、周りの物を巻き込みながら猛突進を始める!その突進に地面はえぐれ、草木は倒れていく。ハンターは、近くに育つ木に背中を預け、佇む。追いついた蛮顎竜は勢いよくハンター目掛けて突っ込んでくる!突進の当たる寸前で回避したハンターの代わりに背中を預けていた木は勢いよく倒れる!次の瞬間、その木に芽を伸ばし木の上で成長した、絡み合う大きなツタの塊が、木の倒れた勢いで、蛮顎竜目掛け落ちてくる!蛮顎竜の背中に落ちたツタの塊は、そこで広がり複雑に絡み合う。巨体は振り払おうと必死にもがくが、複雑に絡み合うツタは、更に絡まってくる!最初から、これを狙っていたハンターは、もがく巨体の傍らを通り過ぎ、丁度いい高さまで下がってきた頭部に向かって渾身の一撃を放っていく!幾度となく繰り出される凄まじい衝撃と絡み合うツタに体力を奪われながらも必死になって、もがく蛮顎竜は、ようやく抜け出し立ち上がると、怒りの咆哮を上げる!目の前にいたハンターは、その咆哮をまともに受け、大きく怯む。蛮顎竜は、その怒りに、背びれを立て、大きな口から炎を覗かせる。怯むハンターに狙いを付け、大きく呼吸した蛮顎竜。次の瞬間、体内で圧縮された炎がハンター目掛けて、一気に吐き出される!古代樹の森。光が降り注ぐ開けた陸地で、怒り狂う蛮顎竜の猛反撃が始まろうとしていた!

ゾラ・マグダラオス捕獲作戦#8

主人公達5期団は、総司令率いる調査団体と共にゾラ・マグダラオス捕獲作戦を実行する。大きく開けた大陸。どこまでも続きそうな一本道の谷に砦を構え、熔山龍を待ちながらハンター達は準備を急ぐ。…たが、しばらく経っても一向に姿を見せない熔山龍に、ハンター達は呆然と立ち尽くす。胡坐をかき休憩を取るハンターも少なくない。総司令の判断は間違っていたのでは…そんな考えが頭をよぎった時だった。仲間の一人が指をさし、叫ぶ姿が目に入ってきた。振り返り、その指の示す先に目を凝らす。すると、大陸の間にあるはずの谷が、遠くで埋まって見える。まるで大陸と大陸が繋がりこちらに向かって、ゆっくりと侵食を始めている様にも見える。いや、違う!大陸が繋がったのではない!恐ろしく巨大な山がこちらに向かって進んで来ているのだ!総司令の掛け声で、ハンター達は一斉に動き出す!配置に着くと、バリスタの弾が、山に向かって次々と放たれる!用意された弾を手に取り、走り出したハンターもバリスタを山に向け放ち出す!だが、山は歩みを緩める事無く歩き続ける。一斉に放たれるバリスタも効いていないかに思われる姿にハンターは、息を吞む。弾を詰め終わった大砲部隊も次々と砲撃を開始する!降り注ぐバリスタと大砲の弾に僅かに怯むも歩みを進める熔山龍は、砦へと到達してしまう。のしかかってくる山に砦は耐え切れずバラバラと音を立て、崩れていく。ハンター達は翼竜に掴まると次々に飛び去っていく。作戦の第二段階が始まる!ハンター達は、迎撃部隊と潜入部隊に分かれ行動を開始する。背中に降り立ったハンターは、事前に打ち合わせした排熱器官を探すため走り出す!ゴツゴツとした岩の間から溶岩が噴き出る。熱気に包まれ、額に汗をにじませながらも、悪路を進み続け、ついに、それらしき物を発見する。武器を手に、それに向かって渾身の一撃を放つ!赤々とした排熱器官は砕けると同時に溶岩を噴き出す!その衝撃に吹き飛ばされ、身体に付く溶岩を振り払いながら立ち上がると、目の前の排熱器官は冷え固まり黒くなっていた。次の瞬間、上空に現れた何かが熔山龍に向かって急降下する姿を視界に捕らえ、ハンターは、その方角に走り出す!第二段階へと進んだ捕獲作戦。熔山龍に向かって落ちてきた何かを確かめるため走り出すハンター。その先で待ち受けていたモノとは…