【モンハンワールド】ブログ小説⑰

上位リオレウス#36

古代樹の聳え立つ高所。大空の見渡せる開けた陸地に、夫婦で暮らす火竜は、巣を作り寄り添う。その姿を、茂みに隠れるハンターは、息を凝らし様子を覗う。しばらくすると、緑色の甲殻を持つ火竜は、大きく翼を広げ、青い空へと羽ばたいてゆく。大きく羽ばたく風圧は、周りの木々を揺らし、茂みに隠れるハンターの防具の隙間をすり抜けてゆく。餌を求め、飛び去っていく姿を見つめる火竜は、赤い甲殻に身を包み、大きな翼を休める。その姿を目にしたハンターは、茂みから勢いよく飛び出してゆく。背後から聴こえてくる物音に振り向いた火竜は、視界の先に現れた侵入者に対し、咆哮を上げる!咆哮の範囲外まで走り抜いたハンターは、身体を翻し、火竜へと走り出す!近づいて来るハンターに対し、身体をのけ反らせた火竜の口から燃え盛る炎が顔を出す。次の瞬間、勢いよく吐き出された燃え盛る火球は、急速にハンターへと近づいてくる。目の前に迫る火球に、真横に転がり、傍らを通り過ぎた先で火球は、地面とぶつかると爆発を起こし火花を散らせる。身体を起こし、視界を戻すと、そこには、大空へと羽ばたいた空の王者が、勢いよく飛びかかってくる姿が目に映る。とっさに転がった身体の傍らを、毒を持つ力強い爪が勢いよく通り過ぎてゆく。互いに振り返る姿に、円を描くように走り出したハンターを見下ろす火竜は、前方に薙ぎ払う様に炎を吐き出す!その炎の外側を回り込む様に走るハンターは、飛んでくる火花と暑さに耐えながら走り抜けた先で、空中を羽ばたく火竜の脚爪を視界に捕らえる。素早く構えられた武器は勢いよく振り切られ、矛先は脚爪を捕らえ、羽ばたく身体は、よろめきを見せる。体勢を崩す羽ばたきに向け、放たれたもう一撃は、大きな翼の片翼を突き上げる様に叩き込まれ、維持できなくなった羽ばたきに、落下する身体は地面に激しく叩き付けられる。この好機に正面へと回り込んだハンターは、頭部に向けて矛先を力強く振り下ろす!だがそれは、背後から吹き荒れる強烈な風圧に阻まれてしまう。吹き荒れる風圧に体勢を崩しながら、振り返るハンターの視界に、緑色に染まる羽ばたきが、力強く着地する。傍らに立つ緑色の頭部を見上げ、額に汗をにじませる。体勢を立て直し、起き上がった火竜と、ハンターを見下ろす緑色の頭部は、同時に激しい咆哮を上げる!古代樹の聳え立つ高所。大空に響き渡った夫婦の咆哮は、傍らに立つハンターを硬直させる。侵入者を見下ろす二頭の、息の合ったコンビネーションが始まろうとしていた。

上位ディアブロス#37

荒地の砂漠。斜面を滑り降りた先にぽっかりと口を開ける洞窟は、同じ様な穴をいくつか開ける。上層から荒地の砂が風に乗り、運ばれて来ては、堆積していく。そうして出来あがった洞窟内の砂漠には、薄暗い中、閃光羽虫があちらこちらで飛び回る。その地を好む立派な二本角を持つ角竜は、大きな脚で砂地を踏み歩く。その後ろ姿に忍び寄るハンターは、武器を手に、大きな股の下から見上げた先にある腹部目掛けて勢いよく矛先を叩きつける!乾燥した硬い甲殻に身を包む中、唯一柔らかい腹部に届いた矛先に、後方に跳躍した角竜は、見下ろした先に回り込む様に走り出すハンターに向けて高鳴り声を上げようとする!だがそれよりも早く、突き上げる様に勢いよく繰り出された矛先は、腹部を叩き上げる!柔らかい部位を襲う二度目の衝撃に、阻まれた咆哮は、うなり声へと変わる。のけ反る身体にもう一撃を振り下ろすが、体勢を立て直しながら、ゆっくりと進み始める硬い大脚を矛先がかすめ、通り過ぎてゆく。傍らで振り上げられた大きな脚に周りの砂が巻き上げられ、ハンターの視界をかすめる。目に入ってくる砂を片腕で覆いながら、薄っすらと見えてくる視界に、方向転換した二本の巨角が勢いよく迫って来る!砂煙に突き出された巨角は、地面に飛び込む様に跳躍した防具をかすめ、通り過ぎる。かすめられた防具に体勢を崩した身体は、地面を転がり砂煙が舞う。立ち上がる視界に振り下ろされた頑丈な尻尾は、舞い上がる砂を斬り、力強く叩き付けられる!考える間もなく弾き飛ばされた身体は、宙を舞うと共に激しい痛みが全身を襲い、落ちた先の地面を転がる。全身に走る激痛と朦朧とする意識の中、立ち上がろうとするハンターの視界の先で狙いを付けた巨角が猛突進を始める。やっとの事で、取り戻せた意識に、迫ってくる狙いを付けた猛突進。かわそうとした所で、詰め寄られた巨体と、狙いを付けた猛突進を回避できるだけの距離を取れる様な状況ではない。このままでは、確実に突き飛ばされてしまう。命の保障のない状況に、恐怖し、汗がにじむ。焦りながら周りを見渡した薄暗い視界に、閃光羽虫が飛び回る。それを目にし、ハンターは、ある事を思いつく。あれを試してみるか、いや、あの方法しか残されていない!迫りくる突進を視界に捕らえながら、走り出したハンターは、近くで飛んでいた閃光羽虫に触れると同時に目を閉じる。触れた手先を中心に薄暗い洞窟が一瞬にして激しい閃光に包まれる!ハンターを追っていた瞳は、目の前で放たれた激しい閃光に視界を奪われ、コントロールを失った巨体の大きな脚は絡み合い、巨角は前のめりに倒れながら地面をえぐり滑り、大量の砂粒を巻き上げながらハンターの傍らを滑り抜けてゆく。傍らを通り過ぎてゆく轟音と砂粒が肌に当たる感触の後、ゆっくりと目を開けた視界に、横倒れ、もがく巨体が映し出されてゆく。武器を手に、走り出したハンターは、もがく頭部に向かって武器の矛先を勢いよく叩き下ろす!その凄まじい衝撃をまともに受けた片角は勢いよく吹き飛ばされ、叩き抜けた矛先が、地面の砂を舞い上げる。武器を持ち直し、戻し見た視界に、立ちはだかる様に立つ巨体に付く瞳は、片角を折り飛ばしたハンターを見下ろし、激しい高鳴り声を上げる!洞窟へ風が運んできた砂が堆積して出来た下層の砂漠。薄暗い洞窟の中、片角を折られた角竜の、怒りの猛攻撃が始まる!

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